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第1回 「ふたりの父」
き、汚い・・・!
むさ苦しい男の話だわ、と浮かれてはいましたが、想像の上をいく汚さでありました。
龍馬伝のようだろうな、と思っていたのですが、龍馬伝は物あっての埃っぽさ、平清盛は物のない中の本当の汚さで、似ているようで全く違う汚さでありました。
あえて言うなら弥太郎さんが盛り沢山、と言ったところでしょうか。
・政子が勇まし過ぎる。
馬乗るのですからね、それなりの格好だけれども・・・これから狩りに行くような雄々しい格好でした。
喋り方もはきはきと勇ましく喋りますから、隣の頼朝さんよりとても男らしいです。
・ナレーションも務める頼朝さん。
なんだか頼りないのですが・・・少し心配です。
江のようにナレーションで進んでゆくタイプではなさそうなので大丈夫ですかね。
・清盛パパの忠盛さんが1話の主役。
男前です、カッコイイです、舞子への淡い恋心が可愛らしいv
でも、どうしても何年か前の義経で頼朝さんをやっていた印象が拭えずに源氏の人だとまだ思ってしまう。
・清盛ママの舞子は勇ましい人です。
でも、心を許すととても愛らしい人です。
最期は清盛を忠盛さんに預けて自ら矢を射掛けられるように法皇へ向かって行きます。
・頼朝パパの為義さんはひがみ根性の強いだめ男ですかね・・・。
・白河法皇はとても・・・妖しい。
悪役貴族のイメージまんまです。
一話は色々この時代の紹介と昼ドラ的なドロドロした背後関係の大雑把な説明といったところです。
今のところの全ての発端は白河法皇ですけどね。
まあ、この法皇に絡んで色々貴族でごたごたとしてきて、それに巻き込まれるように源氏と平氏でこれまたごたごたしてきてしまうのしょうね。
この時代背景は朝廷があるのでいまいちわかり難いのですが、そんなこと抜きに清盛が楽しく見れることを期待しています。
「封印の娘 大江戸妖怪かわら版3」 著:香月日輪
大江戸妖怪かわら版の第3作目です。
今回はタイトル通りに封印されている子にまつわるお話。
タイトル見たかぎりでは雀が一体どんな騒動を起こしてくれるのかと思いましたが、騒動に巻き込まれるほうでした。
これからちょこちょこと出番のある、準レギュラーになる封印の娘こと、雪消さんの初登場なお話。
この雪消さんがあっさりさっぱりしていて、とても胸のすくお姉さんですぐに大好きになりました。
好奇心旺盛で男前なのだけれど、甘い物が大好きだったりと女の子らしさも忘れない、可愛らしい人です。
人喰いという性を持っているために封印されている座敷から出られないのですが、ここが私の生きる世界だ、と悲観することも捻くれることもなく、穏やかに日々を送っている雪消さんのとても普通な当たり前なこととして受け入れている考えが素晴らしいな、美しいな、と思わせてくれます。
人喰いという性を持つ、先祖返りした白鬼だとわかる男の子を食べてしまう出来事があるのですが、その時も雪消さん本人、両親、そして食べられてしまった子の親も、
そうか、白鬼ならば仕方がない、という考え方もそっか、世界が違うとこういう考え方も生まれてくるのだな、と思わされました。
大江戸妖怪かわら版は人間とは考え方が基本は同じだけれど、やっぱりどこかが違う、というのが普段雀が普通に生活していても違う世界にいるのだな、と思わせてくれます。
そして、雀の過去もちょっとだけ出てきます。
一体雀は現代で何をしていたのでしょう、ちょっとした不良グループにいたくらいでは済まなそうな修羅場を潜っているみたいです。
私の印象では雀は小学校高学年~中学生くらい、だと思っているのですけれど、この話を踏まえるともっと年齢が上なのかもしれないなぁ。
現代で子供っぽい時代を送っていなかった反動か、段々と大江戸で子供っぽくなっていく雀を見ているからそう思えるのかもしれませんけど。
雪消さんの、ここが私の居ていい世界、というような台詞がなんだかグッとくる封印の娘でした。
第46回 「希望」
・正信さんの最期です。
「若」呼びは何だか風林火山の板垣さんと晴信さんを思い出させてくれて、何だか泣けてきます。
・竹千代を世継ぎと決め、何だか一気に福との距離が縮まりました。
今までのはなんだったのか、くらいの仲良しぶりです。
最初からこうなら竹千代もあんなひねくれてしまったりしなかったのに。
・隠し子発覚で江はご立腹。
・回想で高次さんが出てきて台詞もあったのは嬉しいのですが、怒り心頭の初様に謝っているところなのが・・・まあ、高次さんらしいところです。
・佐治一成さんとの、とっても久し振りの再会です。
・隠し子の幸松に会ってみる、と呼びつけます。
急な偉い人からの呼び出しに緊張と不安で震えの止らない幸松に江は優しく手を取ります。
・浮気だなんだと自分の考えの狭さに不幸にしている子がいる、そのことに江は考え、大奥を考え付きます。
・「ご自分でおやりください」と千姫のお輿入れの説得には秀忠さんをピシャリとはねつける江。
何だかんだとありましたが、秀忠さんと千姫も心を通わせることができました。
「父上のようなお方だと良いと思っております」「わしのような良い男がいるわけないだろう」少しだけぎこちないけれど、笑顔を浮べられて良かったです。
・大層な呼び名を貰えなかったことが残念、とウメがポツリ。
イヤミか、と初様もツッコミます。三姉妹の中でめざましい出世などなかったけれど、平穏に暮らせていたのは初様ではないかな。
・揃って元服をし、家光と忠長となった竹千代と国松。
・正信さんの息子であろうが容赦なく流罪、娘の勝の嫁ぎ先にも厳しい処罰を与える秀忠さん。
・少し厳しすぎると文句を言う江ですが、家光の「母上が味方になってあげてください」という言葉に息子の成長と秀忠さんの孤独な心境を知ります。
・高台院さまは京で静かに息を引き取ります。
ほわほわとあったかい、おねさまでした。
・色々あったなのぅ、と家光に家督を譲り、晩酌や野駆けで振り返る秀忠さんと江。
・「江は、可愛い妹です」と、初様が野駆けへ夫婦揃って出掛ける姿を見て苦笑しながら、今は亡き母と姉に言葉を紡ぎます。
・「私の所へ帰って来いよ、江」「他に帰る所などございませぬ」
「私の希望だ」という台詞も良かったですが、この掛け合いが二人らしくていいなぁ、と思いました。
・どこまでも駆けて行く江、最期のその時まで、思うままに駆けていきます。
ちょっぴり、戦国無双的な終わりだと思ってしまいました・・・。
・市のナレーションはいまいちしっくりこなかったのですが(なんだかよくわからないところでちょいちょい入る感じが)市視点で、娘の江の生涯を語っているのだと最後にしてわかって、やっとしっくりきました。
「江の物語もそろそろお終い」な、語りがとても好きです。
全体的な感想は、総集編で語ろうと思っていたのですが、なんだか見れなさそうな時間ですので、12月中に振り返りの感想を書けたらな、と思っています。
第45回 「息子よ」
・化粧の事で江はすっかり竹千代不信になり、世継ぎは国松じゃな、と。
そんな江を見て、何か訳があるのじゃ、と気を揉む初様。
・千姫は秀忠さんとはひと言も口をきいていないようです。
そんな千を見かねて江は酌をするように勧めますが、父上を許しませぬ、とピシャリ。
・家康さんが倒れたことを聞いて、見舞いに行くように押し出される秀忠さん。
・伊達政宗が見舞いに来ている、って報告が。
駿府にわざわざ使者じゃなくて直接来たのですか!?
サラリと流されましたが大いにツッコミたいところです。
・見舞いに行ってから一ヶ月、すぐに便りを寄越せと言ったのに行ったきりの秀忠さんに江は駿府までやって来ます。
江の行動的なのは本当に久し振りですね。
・家康さんと秀忠さん、お互い想っているがゆえに素直になれない二人、ようやく分かり合えました。
こっそり聞いていた江も思わず涙です。
・「わたくしにお任せくださりませ」どこかで聞いた事のある台詞ですね!
龍馬伝では「心配ご無用!」と言ってくれましたし、過去の大河への関連性はないのだとしても何だか少し、うおぉ!と思ってしまいます。
・「よき人生であった」ポツリと呟き、家康さんはさようならです。
光秀に続き、とても良い描かれ方です。好きですねぇ。
戦を憎み、どうしても我が手に天下が治まるのならば太平の世に、隠居してからのやや強引なやり口には随分と人柄が変わったなぁと思ったものですが、強い信念に突き動かされていたからなのですね。
・「どうじゃ、母上に似ておらぬか」と、無邪気に笑う竹千代。
泣かせてくれますね、竹千代や。
なかなか母親に会えない寂しさから、と自分で言ってましたが、こうなったのも福のせいでもあるじゃないですかね。
そして、竹千代は江の紅をどこから手に入れて来たのでしょう。
・やっと竹千代と心を通わせることが出来た江。
近寄りたくても近寄れなかった竹千代、そんな竹千代に歩み寄ろうと思ってもいまいち一歩を踏み出せなかった江、これでめでたしではないですが、お互いにやっと一歩近づけてこれから、ですね。
「数えずの井戸」 著:京極夏彦
番町皿屋敷を京極さんなりに解釈した、もうひとつの物語。
何かが欠けている、足りない、欲しい・・・見たままが全てなのです。
それぞれに違和感を感じながらも日々を過ごしている若者たちの葛藤です。
葛藤というよりはずっとジリジリしている感じですかね。
何かの拍子で日常が崩れた時、その違和感がどうなるのか・・・。
なんと言うか、色々考えすぎていてみんなの気持ちが分かりません。
一番わかりやすかったのは「欲しい」という吉羅さまと、漠然としたモヤモヤと苛立ちを抱えている主膳ですね。
「手に入る物は何が何でも手に入れる、手に入れられない物など欲しない」という吉羅さまの考え方がビシッと一本筋が通っていて惚れ惚れするくらいカッコいいです。
何だか煮え切らない人が多いこの井戸には貴重とも言えるくらいはっきりとわかりやすいですね。
恋する乙女でもあった吉羅さまがとても可愛らしくもありました。
まあ、そんな様子は見せずにツンツンしてばかりでしたけどね。
どうしようもない主膳ですけど、抱えているモヤモヤいらいらは何だかわかるのですよねぇ。
だからと言って無意味な行動を取る意味はわかりませんけど。
又さんと徳次郎さんが出てきました!
徳次郎さんが出てくるとは・・・小平次さんでは「いけすかないヤツ」って思っていたのに、月日は流れているんですね。
又さんがヘマをやったと、辛そうにしたって、このちょっとでも前巷説のことを思い出させてくれる仕草がたまりません。
ええ、山崎さん・・・・・・。
直接は関わらない二人ですけど、事の始まりと終わりに立ち会いました。
結局どうなったのさ、というもやっと感は残るので(肝心な所が書かれていない)好き嫌いが別れそうなお話です。
私は好きです。井戸らしい最後だな、と思います。
色々語り継がれている皿屋敷、あなたはどう取りますか、どう思いますか、あなたの思うように考えてお話を作ってくださいと問い掛けられているお話です。