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29日
2011.06.29 (Wed)
「戦う司書と虚言者の宴」  著:山形石雄


神溺教団とも一段落し、武装司書たちの年に一回の忘年会のようなパーティに至るまでのお話。
パーティが主軸になってまして、パーティから過去に行ったり来たりするので少々混乱しました。
今回は戦うシーンがメインではなく、ノロティの事件からパーティに至るまでの回想が多いです。
あらすじを読む感じでは頭脳戦かとも思ったのですが、よく考え抜かれた策ではありますが、バチバチ火花が散るような感じではなく、水面下でひっそりとしっかり確実に成功していた戦いでした。
今までの司書シリーズと比べると、随分おとなしい印象を受けます。

ヴォルケン!!
裏切り者の上に婦女暴行(あくまでも疑いと勘違い)の烙印まで押されてしまうなんて!!
あんまりにも報われない・・・・・・オリビアが証言するまでは、キャサリロなどが疑いを持っていてくれたので望みもありましたが、あっけなく崩れ去りました。
でも、オリビアの中ではヴォルケンの存在が大きく評価されていたので・・・・・・うん、良くはないけれど少しの救いです。

わからないのが、ヤンクゥ。
ユーリを殺害していてシュラムッフェンでパーティ会場を血祭りに上げてやる、って思っていて、あとのマニとの結末を読むとユーリは生きていて協力を約束していて・・・・・・。
・・・・・・アーガックスの水でも飲まされて記憶改ざんされたのかしら、と思ったけどそんなこともなくって。
どういうことなんですかね。
本来の計画ではそうなる予定だった、ということだけなのかしら?
それとも、次の話への布石?
いまいち理解できていません。

・オリビアはこれから武装司書に戦いを挑むことはないんだろうなぁ、傍観者な立場になりそう。
・エンリケは稽古が厳しいくらいで、なんだか好かれていたのですかね。
・ミレポックはもし水を飲んでいなかったとしても、今回の話を聞いたら飲みに駆け出しますね。
・クエインと牧場の皆さんが可愛い。

次に繋がるとして、謎の男が登場。
一応、虚言者の宴は完結しましたけど、この男がこそっと出てきたことによってちょっと濁った読み終わり。
テレビ本編が最終回を迎えて完結したのに「映画化決定」って告知が入るような残念感。
この最後はちょっと残念ですね。
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